研究課題
基盤研究(B)
SUS304の表面に1μml酌室の厚さの酸化被膜を付着した試料に関し、レーザー除染実験とシミュレーションが良い一致を示した。またSUS304の表面に5μmの亜鉛メッキを施した試料に関し、実験とシミュレーションが良い一致を示すことを確認し、酸化被膜の膜厚が5μm〜100μmの場合のレーザー除染効率等について、シミュレーションにより評価した。その結果、ある一定の膜厚をこえると、除去に必要なレーザーフルエンスの傾向が異なってくることがわかった。用いたレーザーNd:YAGモードロックレーザーで、波長は1064nm、ミクロパルス幅20ps、ミクロパルス間隔11.2ns、マクロパルス幅10μsである。また、レーザーによる酸化被膜等の除染実験とシミュレーションの比較検討を行い、パルス幅等による除染の差違を明らかにした。レーザーアブレーションの際には、プラズマの効果が重要となってくる。本年度は、プラズマによるレーザー光の吸収の効果を取り入れたコードを開発した。今後、プラズマの発生過程からその運動までを正確に取り入れたコードの開発も行う。除染ヘッドの設計には、蒸発した粒子の大きさ、速度等の評価が必要であり、その効果を含んだ新しいシミュレーションコードの開発も現在進行中である。ファイバー中の高出力レーザー光の伝送、集光実験も現在進行中である。
すべて その他
すべて 文献書誌 (3件)