研究概要 |
プロテインデータバンク(Protein Data bank)はX線結晶解析やNMR分光学などの実験的方法によって立体構造が決められた,蛋白質,核酸などの生体高分子の立体構造データを収録した世界唯一の公共のデータベースである。2000年7月1日より,大阪大学蛋白質研究所ではアジア・オセアニア地区のPDBエントリーの登録・編集業務を始め,2003年2月26日の時点で,1271個のエントリーの編集をおこなった。 PDBエントリーの登録・編集を米国,ヨーロッパ,日本の世界の3極で分担・協力している。米国では,PDBはラトガース大学(ニュージャージー州立大学),カリフォルニア大学サンディエゴ校スーパーコンピュータセンターと国立標準・技術研究所(National Institute of Standards and Technology)の三者のコンソーシアムであるRCSB (Research Collaboratory for Structural Bioinfomatics)で運営している。 現在,PDBエントリーの登録は,インターネット上のWebからデータを転送する方法をとっている。ラトガース大学と蛋白質研究所では,ラトガース大学で開発されたADIT(AutoDep Input Tool)というWebツールを使っている。立体構造を決定した研究者が,これらWebツールを使ってデータを入力・転送する作業を,ここでは登録(deposition)とよび,編集者が編集する作業を編集(processing)とよぶ. 大阪大学蛋白質研究所では、現在編集人員4人を雇用し、編集用のコンピュータとソフトウェアを運用する体制を整備し、順調に編集体制を運用している。
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