研究課題/領域番号 |
10558120
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岩倉 洋一郎 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10089120)
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研究分担者 |
上田 進 (財)日本生物科学研究所, 所長(研究職)
須藤 カツ子 東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (50126091)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | 関節リウマチ / トランスジェニックマウス / ノックアウトマウス / HTLV-I / IL-1 / IL-6 / 自己免疫 / 病態モデルマウス |
研究概要 |
疾患モデルとしての有用性は、病態の再現性・忠実性と病態や発症機構に関する基礎研究の裏付けによって決まる。我々は、これまでHTLV-I-Tgマウスが関節炎のモデルマウスとして有用であることを示してきたが、本年はさらに詳細な検討を行う目的で、HTLV-Iのtax遺伝子をT細胞あるいはマクロファージ系の細胞に特異的に発現させ、それぞれのTgマウスの表現系の検討を行った。まず、T細胞特異的なtax-Tgマウスを作製するためにCD4プロモーター、マクロファージ特異的tax-Tgマウスを作製するためにc-fmsプロモーターを使用し、Tgマウスを作製した。その結果、CD4-tax-Tgでは、導入遺伝子の発現がT細胞とマクロファージで認められ、関節炎と全身性の自己免疫症状が認められた。一方、c-fms-Tgマウスでは、マクロファージで発現が認められ、2ヶ月齢でほぼ100%のマウスが関節炎を発症することが明らかとなった。また、fms-Tgマウスの骨髄細胞を野生型マウスに移植することによる関節炎の誘導に成功した。この結果から、関節滑膜細胞の骨髄由来細胞の異常が関節炎の原因であることが示唆された。さらに、HTLV-I-Tgのみならず、c-fms-tax-Tgが関節炎モデルマウスとして有用であることが示された。
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