研究概要 |
1.神経細胞の確率共鳴 神経細胞に電気的ノイズを乗せることで,ナトリウムやカリウムのイオンチャンネルが開き,細胞膜のコンダクタンスが変化することが示された.これは,神経興奮を記述する式にノイズを乗せることにより,摂動法を用いることで近似的な解析解が得られた.この解は,熱ノイズとイオンチャンネルが確率共鳴を起こし神経細胞膜のコンダクタンスが陽に変化する様子を表していた.この原理を利用することで,閾値以下の刺激で神経細胞を興奮させることが可能となる. 2.材料の開発 分子レベルから材料を開発し,評価する必要が生じた.このために,小角X回折実験と分子構造計算をおこなった.これにより,互いに絡み合った高分子鎖が振動や荷重により結び目がほどけて行く可能性が示唆された.さらに,セグメントポリウレタンを用いた実験・数値計算では,分子的な疲労はジメチルシロキサンのシリコンイオンが原子電荷が大きく影響を与えていることが疑われた.
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