研究分担者 |
工藤 博章 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (70283421)
山村 毅 愛知県立大学, 情報科学部, 助教授 (00242826)
皆川 洋喜 筑波技術短期大学, 電子情報学科, 助手 (00273285)
松本 哲也 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40252275)
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研究概要 |
空間理解に関する心理実験を行い,興味ある結果が得られた.テーブル上でのブロック配置で,先天盲児Aは,基準点の取り方および探索手により,配置の正答率が異なり,右手前基準で右手探索時が90%以上の高い正答率であった.これは,位置情報提示における,基準点の重要性を示す知見である. 運動学習を支援するために,歩行訓練を支援する計算機援用学習(CAI)システムを作成した.学習者は,運動空間を表す点図と音声により課題を提示され,課題に従い運動空間である室内を歩行する.課題は,パターン歩行と自由歩行の2種類である.パターン歩行は,直線やL字型などの決められた経路に沿って歩行する課題である.一方,自由歩行は決められたランドマークを順次触れて歩く課題である.システムは,目標経路と歩行経路(放物面形状の特殊なミラーを用いた全方向カメラで計測)のずれなどを,歩行中に音声フィードバック,歩行終了後に,音声および触覚フィードバックで与えることで,歩行訓練を支援する.3名の盲児に対して,日をおいて2度実験を行った.その結果,盲児Kでは直線歩行が著しく改善され,盲児Iは距離感と方向感の学習がなされた.このように,システムの有効性を示唆する結果が得られた.
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