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1999 年度 実績報告書

細胞内微量金属イオンの可視化・定量システムの開発と妊娠循環へのMg動態関与の解明

研究課題

研究課題/領域番号 10558134
研究機関大阪大学

研究代表者

荒木 勉  大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (50136214)

研究分担者 橋本 守  大阪大学, 基礎工学研究科, 講師 (70237949)
山崎 峰夫  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (00220301)
東野 義之  奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (40075023)
キーワード顕微蛍光 / 妊娠中毒症 / カルシウムイオン / マグネシウムイオン / マイクロ波誘導プラズマ発光分析 / 細胞蛍光
研究概要

本研究の目標は、マグネシウムを中心とした細胞・組織金属イオンの可視・定量化を図り、その手法を用いて妊娠中毒症とマグネシウムとの関係を考察することである。カルシウムとマグネシウムは互いに拮抗関係に有るため両者の定量が必要である。可視定量化は蛍光指示で行う。そのために専用の高感度顕微蛍光画像測定システムの開発に着手した。具体的にはFura-2で細胞を蛍光染色し、顕微鏡下で得た微弱蛍光をイメージインテンシファイアで増強しコンピューターへ取り込む。この種の顕微測光システムは市販されているが、今後の発展性を考えると測光系およびデーター処理手法の開発はぜひ独自に行う必要が有る。ここで培われた技術は細胞センサー、血管組織内沈着カルシウム分析、細胞内酵素活性定量などさまざまな分野で応用できうる。
顕微Fura-2蛍光測光システムについては一応の完成を見、検量線が作成できた。一方、妊婦血液より血小板を得、Mg-fura2で蛍光染色をして正常妊娠と妊娠中毒症における血小板内マグネシウムイオン濃度を比較した。その結果、妊娠中毒症ではマグネシウム濃度が低値になることが判明した。この手法を拡張すべく現在、ヒト白血球の染色に取り掛かっている。
本研究の周辺的研究として、マイクロ波誘起プラズマ発光分析装置を製作し、ヒト血管組織のカルシウム濃度を定量化した。その結果、動脈のカルシウム濃度が静脈よりも高く、血圧、運動などが有意にカルシウム沈着に関与することがわかった。さらに献体一体分について上皮と下肢の動脈連続切片を作り、カルシウムの定量を行った結果、分岐分と関節部位のカルシウム濃度が高くなる知見を得た。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Y. Tateyama,et al.: "Correlation of calcium accumulations in arteries,veins,cartilages,ligaments,bones in single humans"Biological Trace Element Research. 74(印刷中). (2000)

  • [文献書誌] 田 彦、山崎峰夫 他: "妊娠中毒症妊婦における細胞内Mgイオン濃度の動態"妊娠中毒症学会誌. (印刷中). (2000)

  • [文献書誌] H. Matsumoto,S. Kitamura, and T. Arai: "Autofluorescence in human dentin in relation to age,tooth type and temperature measured by nanosecond time-resolved fluorescence microscopy"Archieves of Oral Biology. 44. 309-318 (1999)

  • [文献書誌] M. Hashimato and T. Arai: "Coherent antistokes Raman scattering microscopy"SPIE. 3749. 496-497 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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