研究概要 |
研究代表者らが開発し、1995年に発表したレトロウイルスライブラリーを利用した発現クローニング法は、応用範囲が広く種々の実験に利用できる。申請者は、GFPとのcDNAの融合ライブラリーを作成し、蛋白質の細胞内局在によって遺伝子を同定する方法(FL-REX)(Misawa et al., Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A, 2000)およびレトロウイルスcDNAライブラリーを利用したシグナルシークエンストラップ法(SST-REX)(Kojima and Kitamura, Nature Biotechnol.1999)を開発して新規遺伝子をスクリーニングのスクリーニングを行っている。FL-REX法では主に転写因子、SST-RE法ではサイトカインおよびサイトカインレセプターを探索している。FL-REX法により胎児肝細胞からZink Finger型の新規転写因子を1つ同定し解析中えある。一方、SST-REX法によりさまざまな細胞から新規分泌たんぱく質や膜たんぱく質を同定し(Fujio et al., Blood, 2000, Kojima et al., J.Biol.Chem.2000, Tsuruga et al., Biochem.Biophys.Res.Commun.2000, Sugiyama et al., Biochemistry 2000, Misawa et al., Cytogenetics and Cell genetics 2000)Th2細胞から同定した新規サイトカインレセプターDelta-1およびAGM(Aorta Gonado Mesonephros)領域から同定した新規分泌たんぱく質tsgに関しては現在ノックアウトマウス作製を含めて解析中である。また最近マウスマスト細胞のシグナルシークエンストラップライブラリーをスクリーニングし、シグナルシークエンスを含む新規の遺伝子の断片を約100種同定し解析中である。
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