研究概要 |
使用する赤外線映像装置に関する基本的特性である最小検知温度差と検出限界的の関係を明らかにする事を目的として,微小温度差発生制御装置を製作し,試作した標準欠陥に関する検知可能温度差を定量的に計測する検定試験を実施した.一方,予備実験として試験モデルによる検出限界試験と3次元モデルによる数値解析結果との比較検討を実施し,実機の検出限界の基礎資料として提示した. 応用実施例として開発した可視カメラおよび3台の検出波長を持つ赤外線映像装置等よりなる多分光画像計測システムを用いて,国内における数カ所の工業機器および建造物の現地での劣化の程度を診断する現地試験を実施した.その結果,太陽熱,人工熱源および気温等に関する気象環境によるひび,錆,腐食,断熱材の欠落,結露,凍結の発生による異常劣化の進行の連続計測を行い,表面損傷発生の基本的な機構を明らかにし,修復作業手順の作成にあたっての診断資料として役立たせることが出来た. プラントの劣化診断法として人間に近づき難い機器の異常温度上昇や内部の動作流体の外部への漏洩が発生を検知する事を目的として,可燃性,爆発性漏洩物の発生個所および漏洩流量を遠隔計測検知する試験装置の試作を実施した.また,地雷,爆弾等を含む各種の埋没物に関する探査法についの成果を国際会議に論文として報告し,アメリカ非破壊検査ハンドブックの報告資料として提出した.
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