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1999 年度 実績報告書

身体の理論に基づく舞踊の総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10610044
研究機関東京大学

研究代表者

石光 泰夫  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (60093366)

キーワードコンテンポラリー・ダンス / ピナ・バウシュ / ヒステリー的身体 / 文楽
研究概要

今年度は、前年度までの、主として西洋の身体理論にもとづく西洋の舞踊の研究をさらにコンテンポラリー・ダンスの方向にまで展開させ、現在、様々な形で実践されている舞踊を歴史的な文脈の中に位置づけ直すとともに、共時的にも、同時代の他の舞台芸術、あるいは造形芸術や文学や哲学、さらには精神医学などの言説といかに相互に影響しあっているかという事実が呈示できるよう努めた。
より具体的には、大きな論文の形ではまとめられなかったが、ピナ・バウシュの仕事に着目し、1999年春の大規模な来日公演の詳細な分析を行った。そしてそこから、現代の舞踊における精神分析学の役割、またピナ・バウシュ独自のダンス・シアターが現代の演劇に与えている強いインパクトを明らかにすることができた。(その具体的な分析は最終年度の研究成果報告書に反映させる予定でいる。)
また、従来からのヒステリー的身体の考古学による新しい舞踊史の試みは、欠けている部分である人形の身体の章などを補完すべく、資料・文献の収集を行い、今回導入したDVDメディアによってそのデータベース化を実践した。
最後に、かねてよりの懸案であった日本古典芸能の、身体論的分析にも着手した。これは武智鉄二らの先行する研究を、これまでにリファインしてきた身体論によって換骨奪胎することによって進められる。まず手始めに、文学やその他の芸能(とくに歌舞伎)とも交差し、人形としての身体や声と身体というトポスをそこに反映させることができる文楽・人形浄瑠璃に着目して、これの原型である淡路人形浄瑠璃関係の資料を収集し、また現在の文楽の技芸員に直接取材する形でも資料の充実をはかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 石光泰夫: "音楽の「魂」あるいは遠近法について"國文學(1999年11月号). 44・13. 6-11 (1999)

  • [文献書誌] 石光泰夫: "文学、あるいは「まがいもの」の沈黙"大航海(2000年2月号). 32. 144-153 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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