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1999 年度 実績報告書

ヴェズレーのナルテックス扉口の復元-ナルテックスの機能との関連において

研究課題

研究課題/領域番号 10610054
研究機関北海道大学

研究代表者

常田 益代  北海道大学, 留学生センター, 教授 (80291847)

キーワードロマネスク建築 / ロマネスク彫刻 / ナルテックス / ヴェズレー / 扉口 / 五旬祭 / ヴィオレ・ル・デュク / ブルゴーニュ
研究概要

平成11年度は前年度の研究調査を継承し、国内では遂行不可能なフィールド調査とヴィオレ・ル・デユックの修復の詳細を記録する文書と図面の収集に重点を置いた。ヴェズレーでのフィールド調査の内容は測量(西正面とナルテックスの扉口)、目視観察と写真撮影(西正面・外壁・ナルテックス・教会内部の石組みと破損部の確認など)、全柱礎の原寸大断面の写し(身廊およびナルテックス)を4月、6月、9月の3回にわたり実施した。フィールド調査の結果を総合すると、三部構成をとるナルテックス扉口は1120年の大火の直後の構成をそのまま表すものではなく、ナルテックスが拡張された時に再構成されたものであることを示唆している。またナルテックス調査には一般に公開されていないトリビューンと聖ミカエル祭壇の観察・撮影・測量を加えることができた。聖ミカエル祭壇へアクセスする階段の元の位置は、この地方のモンレアーレ教会に残る階段の位置に相当していたと推察される。ヴィオレ・ル・デユックの修復工事に関する記録はナルテックス西正面、身廊、東端部で詳しいが、ナルテックス扉口の変更についてはなかった。この他、ナルテックスの機能の理解を深めるため聖週間の全儀礼に参加し、棕櫚の日曜日における儀礼行列や復活祭前夜におけるナルテックスの使い方を観察した。現在のベツレヘム修道会の儀礼・典礼は古い形に立ち返ったもので、11世紀の記録にのこる儀礼行列との類似点を残す。機能と図像の関連を推察する上に参考になった。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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