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1998 年度 実績報告書

洞察問題解決における認知メカニズムの解明と計算モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 10610082
研究機関青山学院大学

研究代表者

鈴木 宏昭  青山学院大学, 文学部, 助教授 (50192620)

キーワード洞察 / 制約 / 認知科学 / 機械学習 / 創発 / 多重制約充足 / 心理学 / 人工知能
研究概要

洞察は人間の認知の中で最も動的で、創造的なものの一つである。本計画は心理学と計算機科学の知見を用いて、このメカニズムを計算レベルで特定し、心理学的に妥当な洞察の理論を提案することを目的としている。
本計画において提案される理論では、洞察前における固着は、対象レベル、関係レベル、ゴールの3つの制約によって発生すると仮定されている。そして、失敗を繰り返すたびに、これらの制約が比較的独立に緩和されていき、その結果確率的に洞察がもたらされると仮定している。
洞察の計算モデルについては、開(共同研究者)が後づけ的なルールの導入を用いずに、洞察の創発性をモデル化するための基本的なアルゴリズムを検討した。各制約は重みつきのオペレータ選択ルールとして定義される。そして緩和については、基本的には近年人工知能研究においてよく用いられている強化学習と多重制約充足アルゴリズムを組み合わせた形のアルゴリズムが提案された。
心理学実験においては、各々制約の実在性を前年のように観察データからではなく、実験的なコントロールを加えることにより明らかにした。対象レベルや関係レベルの制約については、それが機能しなくなるヒントを与え、それによってパフォーマンスがどの程度向上するかが検討された。その結果、各々のヒントはきわめて劇的なパフォーマンスの向上を促すことが明らかになり、制約の存在を一層明確な形で実証することが出来た。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 開 一夫・鈴木宏昭: "表象変化の動的緩和理論" 認知科学. 5巻2号. 69-79 (1998)

  • [文献書誌] 開一夫・鈴木宏昭: "洞察の計算モデル構築に向けて:Tパズルを題材として" 日本認知科学会第15回大会発表論文集. 15. 26-27 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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