研究課題/領域番号 |
10610139
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研究機関 | 国際基督教大学 |
研究代表者 |
小谷 英文 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (70093755)
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研究分担者 |
井上 直子 桜美林大学, 国際学部, 講師 (90296400)
RACKHAM Davi 国際基督教大学, 教養学部, 助教授 (80207498)
笹尾 敏明 国際基督教大学, 教養学部, 助教授 (10296791)
磯崎 三喜年 国際基督教大学, 教養学部, 助教授 (50135399)
町田 健一 国際基督教大学, 教養学部, 助教授 (00245664)
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キーワード | 教師 / ストレス / 応答構成法 / 集団精神療法 / いじめ / 訓練 / 心理力動 / 学級崩壊 |
研究概要 |
1. 教師の対人ストレスに関する実態基礎調査の実施:教師がどのような対人場面でストレスと感じ、その時、教師は何を考え、感じ、どのような対処方法を講じているかについて、小学校、中学校、高等学校、養護学校教師に対するアンケート調査を実施した。調査に対する警戒心も強く、現段階での回収資料数は、254部。ストレスを感じる対象の第1選択の内訳は、生徒;22.4%、同僚;34.3%、上司;12.2%、養育者;17.7%、複数回答等;13.4%であった。これらの記述データーの内容分析を心理力動的に行う作業を進め、日本心理学会において発表検討の上、論文刊行の予定。 2. 教師応答構成法の基本枠組みの設定、試行、分析の実施:カウンセラー訓練法としての応答構成法(小谷1981)を応用した教師の対人対処能力向上のための訓練法を構成、体系化するために、仮構成素材による応答構成トライアル訓練を実施した。これによって、基本的にカウンセラー訓練の技法と訓練構造が有効に応用できることが確かめられたので、上記教師のストレス体験エピソードの基礎データーの分析と、教師による「心の教育」に必要な対他対自的人格機能を統合する機能的理論の構成を基礎にして、教師のための対人応答構成法の訓練体系をデザインする作業に進んでいる。 3. 学級集団精神療法の技法構成と実践研究:学級担任教師に毎回の監督指導をすることによって小学校5年生を対象とした学級集団精神療法を1年間実施し、技法構成と効果を検討した。児童の否定的感情(攻撃生、敵意)の表現学習が、学級内のストレスを有効に低下させること、いじめの発見、解消指導の効果があることを見出し、有効な学級崩壊の予防手法のひとつと評価した。日本集団精神療法学会発表における検討をもとに、論文刊行の予定。
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