研究概要 |
そこで、本研究では、具体化情報による写像構造的表象構造の形成について明らかにすることを目的とすした。そのために、まず既有知識との間に推論が成立していることを明らかにし、さらに、pathfinder法(Schvaneveldt,1989)による知識構造の測定から、具体化情報による写像的知識構造が形成されていることを検証した。 研究1 具体化情報の提示が既有知識と文章間の推論の生起に及ぼす効果 目 的 研究1で確認された方法を用いて、既有知識と文章間の情報の空白を埋めるような推論が生起していることを研究1と同様の方法で確認することが目的である。 方 法 実験計画 2×3の要因配置計画である。第1の要因は、具体化情報の有無の要因であり、第2の要因は、推論語の要因である。推論語の要因では、既有知識と文章の間に推論される関連単語と、推論によっては導き出されないと予想される無関連単語、及び文章内の語の3条件である。 研究2 具体化情報による写像的理解表象の形成 目 的 具体化情報によって、既有知識の写像的記憶表象が形成されることを明らかにする。 方 法 実験計画 3×2の要因配置計画である。第1の要因は具体化情報の要因であり、適切な具体化情報法、不適切な具体化情報、具体化情報無しの3条件であり、第2の要因は、読解時の方向付け要因であり、記憶テスト予告条件と、予告無しの条件の2条件である。 文章材料 研究2で用いた文章を用いる。 手続き 具体化情報条件に沿って、具体化情報を提示し、続いて文章を提示する。被験者は、文章読解後、文章の構造図を書く。 以上の研究について、現在結果の分析中である。
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