研究概要 |
本研究では、一般的には、現代社会学において、グループの思想や態度に関する現象としてあまり研究されていない"way of Life"生活様式と社会におけるコミュニケーションの手段であるメディアに注目し、次の3点に焦点をあてる。(1)食に関連したイメージ、アイディア,慣習(2)コミュニケーション(特にコマーシャルコミュニケーション(3)高度に発達した現代(情報化)社会。 さらに、最も一般的な点では、社会がより「食文化」という枠組みにおいて組織だっていることを証明するものである。また、本研究によって特定の社会における(この研究においては日本の)食文化とは何かについて詳細な特定描写が可能となる。 研究結果は(1)食文化は現代消費社会において主要な位置を占めている。これは、経済的な必然性からに他ならないのであるが、それ以上に食は常日頃から視聴者の意識の中に根付いていることが考察された。(2)食に関連したコミュニケーションのコンテンツは、しばしば食と言うより、食より他の物について指示されていることが多々あることが確認された。これにより、記号論における第二レベル記号(意味作用)であることが提示された。これは社会にとって重要な意味(出来事、価置、思想)を表わすことを意味し、日本およびアメリカの両国において表示されたが、アメリカにおいてその傾向が顕著であった。食は日常生活における人間関係や行動を通して価置やアイディアを伝え、どのように人を定義し風習を築いて行く過程がアウトラインされた
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