研究課題/領域番号 |
10610176
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
安立 清史 九州大学, 大学院・人間環境学研究科, 助教授 (40192968)
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研究分担者 |
安立 清史 九州大学, 大学院・人間環境学研究科, 助教授 (40192968)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | 病院ボランティア / 短期的ボランティア / 継続型ボランティア / ボランティア・グループ / コーディネータ / Japan Hospital Volunteer Association / acceptance of volunteer / improving codition of volunteering |
研究概要 |
1998年度に「関東地区病院ボランティアの会」所属の27病院の協力をえて「病院ボランティアの調査」を実施した。27病院で活動しているグループの登録ボランティアのうち、調査期間中に活動したボランティア全員にアンケートを配布し、自記式で回答し郵送による回収方法をとり、664票を回収した。1999年度には「日本病院ボランティア協会」所属の病院のうち、1998年度に理事となっている病院すべてに調査を依頼し、関西を中心として14の病院の協力をえて、それぞれの病院ボランティアグループのうち、調査期間中に活動したボランティア全員にアンケートを配布し、自記式で回答し郵送による回収方法をとり571票を回収した。このデータは日本の病院ボランティア活動の実態に関する初の社会科学的に実証的で総合的な基礎データと言える。両調査から明らかになったことは、女性が90%以上であり、年齢的には40代後半から70代前半までが中心で、活動は3年以内に活動を休止してしまう短期的ボランティアと、10年以上継続する持続型ボランティアの2パターンに分かれる。ボランティア活動が短期的になる原因として、今回の調査からは、交通経費や病院の受け入れ方法、問題に直面したときの相談やアドバイス機能の必要性、などが明らかになった。活動動機に関しては、人生が豊かになる、社会貢献ができる、病院への感謝、勉強のため、などの理由が主であった。活動それ自体が楽しいから、という理由は、アメリカのボランティアと比較した場合に顕著に少ない。また病院側の受け入れ体制やボランティア活動への理解もまだ発展途上であることが分かった。病院ボランティア側も、グループを形成したり、リーダーが病院側と話し合ってコーディネートする等、さまざまな試みが始まっている。調査結果を調査対象グループへ報告し、それを踏まえて問題や課題を討論した。その成果は、今後の論文にして発表する計画である。
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