研究概要 |
1,前年度に引き続き、島根県の高齢者・福祉問題に関する、最新の新聞記事及び統計データの収集・整理を行った。 2,2000年8月に島根県桜江町において「超高齢社会の地域と福祉を考えるワークショップ」を開催、「女性が担う 超高齢地域における地域・福祉活動」と題するシンポジウムにおいて、島根県邑智郡・鹿足郡域で介護・福祉活動に従事する女性をパネリストに招き、先進的な取り組みを担う女性たちの活動の方法論や実践論を明らかにした。 3,上記ワークショップにおいて、全国の高齢者・介護問題の研究者による研究集会を開き、各地の現状についての7つの報告・討議を行った。地域・テーマのみ掲げると、島根県における介護保険制度下の介護サービス事業の現状と課題、島根県桜江町の高齢者福祉の現状、福島県金山町の地域・福祉問題、島根県中山間地域の高齢者の生活実態と介護保険、高知県中山間地域集落の無住化と政策的課題、京都市左京区久多地域の高齢者福祉、広島県下の介護保険制度の実施状況、というものである。各地の報告から高齢者生活や介護保険についての様々な知見が得られたが、島根県下の状況に限定すれば、高齢者の在宅生活を進める上で意識や相互扶助の質が、石見地域と出雲沿岸部とで異なる点、介護保険に関しては、県内の福祉圏域によって在宅サービスの提供や利用に地域格差がみられる点、中山間地域のサービス利用者に低所得高齢者が多い点、等々が明らかになった。 4,上記「超高齢社会の地域と福祉を考えるワークショップ」の全内容を含んだ、この研究全体の最終年度報告書を作成した。
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