研究課題/領域番号 |
10610207
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研究機関 | 佛教大学 |
研究代表者 |
高橋 伸一 佛教大学, 社会学部, 助教授 (80154821)
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研究分担者 |
吉田 秀和 龍谷大学, 社会学部, 助手 (10298739)
田中 マキ子 山口県立大学, 看護学部, 講師 (80227173)
若林 良和 高知大学, 教育学部, 助教授 (10201146)
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キーワード | 生活史 / 離職者 / 地域問題 / 生活ネットワーク |
研究概要 |
本研究は、1960年代に展開された石炭産業のスクラップ化、すなわち「エネルギー革命」の推進によって大量に発生した失業・離職者家族を対象に、その家族の生活歴と生活ネットワークの変遷過程を実証的に明らかにするとともに、旧産炭地の諸問題を総合的に分析する課題を有する。 本年は、本研究開始の初年度であり、平成10年の7月に研究スタッフ(研究分担者3名と研究協力者2名)による研究会を行ない、従来の研究成果と到達点を踏まえて、今後の調査・研究方法の確認を行なった。また、高橋(研究代表)が「ライフスタイルと生活史」、高川(研究協力者・元炭鉱会社就職斡旋課長)が「自分史」のテーマで研究報告を行なった。 具体的な調査対象者へのインタービューとは、関東・大阪への広域移動層は高橋、吉田が行ない。旧産炭地域滞留層へは、若林、山本が実施した。旧産炭地域の動向を共通理解するために研究スタッフ全員での行政、企業等へのヒヤリング、資料収集は平成11年3月に実施した。 本年度の調査データは、現在整理の段階であるが、それと並行して行なった文献研究をまとめたものとして、「生活史研究試論」と題して高橋が発表した。この論文は、生活史調査に新たな視点の導入を提示するものである。特に、1960年代の経済成長期と1970年代以降の消費生活の質的な転換を明確化し、80年代、90年代と「生活」の時代区分の必要性を論じた。
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