1. 友人生成に関するモデル開発にかんしては、オランダのF.Stokman教授どの共同研究で、その成果が論文“Imperfect Information and its effects on Network Formation"として、1つの結果を得、これからジャーナル(Ex. “American Journal of Sociology“など)に投稿予定である。 2. 昨年の甲南大学新入生にたいする10ヶ月間にわたる友人形成にかかわる継続調査を踏まえ、これをオランダのデータと比較し、その特徴について、1999年2月アメリカのCharlestonで行われたINSNA(国際社会ネットワーク学会)で報告した。日本のデータは、最終的に73名の属性、友人の選択に関連する態度、価値観、行動様式など、さらにはその全体的なネットワークデータが6回にわたり詳細にえられている。性別による完全に分離されたネットワークの存在、クラブ・サークル所属、出身高校、志望分野(社会学と歴史学)によるネットワーク構造の違いなどに、特徴が表れている。 3. 本年も、同じ調査票を使いながら、1998年度の甲南大学新入生(文学部社会学科)にたいして、10ヶ月にわたるパネル調査を実施した。そのデータも入力を済ませ、今後の分析にかかれる状態である。 4. 今後、2年間のデータの比較、さらにはオランダのデータとの比較、そして開発したモデルへの適用など、これからの検討課題である。
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