研究課題/領域番号 |
10610234
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中村 雄祐 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (60237443)
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研究分担者 |
浜野 隆 武蔵野女子大学, 専任講師 (00262288)
齋藤 晃 国立民族学博物館, 助手 (20290926)
永田 佳之 国立教育研究所, 国際研究協力部, 研究員 (20280513)
木村 秀雄 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10153206)
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キーワード | 南アメリカ / ペルー / ボリビア / 多言語状況 / 開発援助 / 基礎教育 / 教育改革 / NGO |
研究概要 |
本年度は、南アメリカ諸国中でも多言語使用の顕著な二ヶ国、ペルーとボリビアにおける基礎教育、言語政策関連の文献・資料の収集を行った.まず、両国の独立期以来の社会状況、教育政策、言語政策等に関する資料収集を行った.今年度の調査で収集された文献資料は各国政府の公文書、国際機関やNGO等の報告書、さらには学術論文などすでに100を越しており、すべてデータ・ベース化してある. また、8月23日から9月8日にかけて、研究分担者の永田佳之がペルー、ボリビアを訪れ、両国において多言語教育を実施してきた諸機関・組織で担当者に面会し研究プロジェクトのレビューを実施した.特に、現在大規模な教育改革を実施中のボリビアでは教育省、大学、援助機関、各地の小学校、NGO等を訪問し、教育改革の進行状況、そこでの多言語教育のあり方に関する詳しい状況説明を受けることができた. 永田の帰国報告を受けて、ボリビアの教育改革の全貌の把握に努めるとともに、次年度の調査に向けて、教科書の作成、地域組織の活用など、地域社会と関わりの深い改革項目の検討、ならびに、多言語状況、低識字率、高退学率の顕著な地域の選定作業を進めてきた.また、現在、ボリビア・コチャバンバのサンシモン大学を拠点の一つとして南アメリカ諸国共同で進められている多言語教育改善のための国際プログラム、PROEIB ANDESの動向も今後の重要な調査課題となった. 他方、このように政府、地域社会、国際機関が関与する途上国の基礎教育改革に対して、日本の援助機関や民間団体がどのようなかたちで関われるのかについて、国内において各機関・組織との情報・意見の交換も行った.
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