重症心身障害児・者のQOLを評価するために、1)重症心身障害児の両親へのインタビュー、2)QOLの構造の試案の作成、3)評価項目作成のためのアンケート調査をおこなった。 両親へのインタビューの内容は、重症心身障害児の自己表現や社会的役割、親にとって子どもを育てることの意味などであった。結果として、(1)重症心身障害児・者も自己のQOL(生活の質)について様々な方法で表現している。(2)社会的役割として、重症心身障害児・者も周囲人々に様々な影響を与えている。(3)障害児・者を育てたことを肯定的にとらえている親は少なくない、などを得た。 次いでそれらより、重症心身障害児のQOLの構造は、Subjective QOLとObjective QOLの2つに大きく分かれること、また、Objective QOLはさらにHealth relatedと他の部分に分けられることが考えられた。 これらの結果をもとに、Zeurich大学のSchinzel教授に研究計画のレビューを受けた。さらに現在、重症心身障害児のQOLの構造の詳細を明らかにするためのアンケート調査を行い、結果の分析中である。
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