研究課題/領域番号 |
10610266
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中留 武昭 九州大学, 大学院・人間環境学研究科, 教授 (20082901)
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研究分担者 |
篠原 清昭 九州大学, 大学院・人間環境学研究科, 助教授 (20162612)
天笠 茂 千葉大学, 教育学部, 教授 (80151116)
村川 雅弘 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (50167681)
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キーワード | 学校改善 / 連関性と協力性 / カリキュラムマネジメント / 特色ある学校・教育づくり / 地域社会とのネットワーク / 生きる力の構成内容 / 実践的研究方法 / アメリカの総合的学習 |
研究概要 |
本研究では総合的学習のカリキュラム開発を規定することになる経営的要因を構造的に解明することによって総合的学習を効果的に促進し学校改善はかっていくための条件を理論的、実証的に考察したものである。研究方法としてはこの種のカリキュラムの理論構造を究明し、実証的方法としては調査(数量)、ケーススタディー(事例分析)アメリカ型の連関カリキュラムとの比較的方法(フィールドワーク)を用いた。その結果、以下の諸点が解明された。 (1)総合的学習の実践は各学校が積極的な学校文化を醸成することを通して、学校改善(学校の活性化)に有効に機能する(2)総合的学習のカリキュラム開発は学校全体のカリキュラムマネジメトの開発の必要性とそのための戦略策定の必要性とを必然的に生み出させる(3)総合的学習の基軸は教育活動の内容、方法上の連関性(relevance)と協力性(collabovodion)に求められる(4)、(3)の連関性と協力性はワンセットとなって学校改善に有効に機能する(5)総合的学習のカリキュラム開発によって児童、生徒の新しい学力が培われることになると共に、教師にとってもこの学習を通じ指導形態(支援)の方法を生み出させることとなった。そこに児童、生徒及び教師との新しい"教育的関係"づくりが見られるようになった(6)総合的学習のカリキュラム開発は教師による内省的思考(reflective thinking)をベースにしたアクションリサーチが有効に機能するものであることがわかった(7)カリキュラム開発は学校のウチとソトの開かれた関係のなかで可能となることがわかった。
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