研究課題/領域番号 |
10610270
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
大膳 司 琉球大学, 生涯学習教育研究センター, 教授 (60188464)
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研究分担者 |
背戸 博史 琉球大学, 生涯学習教育研究センター, 講師 (50305215)
井上 講四 琉球大学, 教育学部, 教授 (50136024)
芳澤 毅 琉球大学, 法文学部, 教授 (90044841)
西本 裕輝 琉球大学, 法文学部, 助手 (20301393)
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キーワード | 短期集中型講座 / 動機調査 / 講義評価 / 総合評価 / リフレッシュ教育 / 学習動機 / 知的好奇心 / 生涯学習社会 |
研究概要 |
本年度の研究目的は、昨年度実施したアンケート調査に基づいて、職業人が特に必要としている短期集中型講座を開設し、その実践及び調査をするとともに、これまでの調査等に基づいて、今後のリフレッシュ教育のあり方について考察することにあった。 まず、今年度、5種類の短期集中講座(21世紀の沖縄を考える、観光関連事業者のための研修プログラム、職業人のための英会話、職業人のためのパソコン教室、職業人のためのゴルフ教室)を計画・実践し、受講生に対して、動機調査、講義評価、総合評価の3種類のアンケート調査及び参与観察を実施した。その結果、3つのことが明らかとなった。 1つは、短期集中型講座のリフレッシュ教育については沖縄県の職業人においてその学習ニーズは高いものの、学習に必要な自由時間が確保しにくいことが原因で実際には潜在化したままであること。 2つは、実際にリフレッシュ教育を受けた社会人の意見によれば、学習動機は、職業能力の向上に直接役立たせることよりも、知りたいとかやってみたいというような知的好奇心に基づいた行為であること。 3つは、無料の講座は最初に多くの受講生が集まるが、最後には有料にしたときに最初に集まる程度まで学習人口が減少すること。 本年度の実験講座及びこれまでの文献調査やアンケート調査等から、今後のリフレッシュ教育のあり方について現時点で指摘できることは3点である。 1つは、リフレッシュ教育人口を増やすためには、講座の開設時間や開設形態について再考する必要がある。例えば、夜間や休日での講座開設や短期集中的な学習形態を取るなどである。 2つは、産学協同で学習プログラムを作成するなどして、職業に役立つ講座の開設に努めることである。 3つは、生涯学習社会構築のためには、リフレッシュ教育に限らず、社会人の生涯学習の社会的意味や機能について再検討することが必要な時期にきていることである。
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