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1999 年度 実績報告書

戦没者祭祀と祖先観の変容に関する民俗学的研究 -新潟県佐渡の墓碑・忠魂碑・護国神社-

研究課題

研究課題/領域番号 10610300
研究機関東京大学

研究代表者

岩本 通弥  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (60192506)

キーワード招魂祭祀 / 護国神社 / 下関桜山神社 / 東山霊山神社 / 戦没者祭祀 / 祖先観 / 人神 / 遺骨
研究概要

前年度に引き続き、上記の研究課題に応えるため、新潟県佐渡における民族学的フィールドワークを進める一方、今年度は視角を広げるため、日本における招魂祭祀の起源とされる、山口県下関市の桜山神社と京都市東山の霊山神社の実態調査も試みた。既存の研究においては、今日の靖国神社・護国神社形式の人神祭祀に連なる招魂祭祀の嚆矢を、桜山神社としたり、霊山神社に求めたりと、二説が混在していたが、その実態調査および文献的考証から、後者の場合、坂本竜馬等の遺体が埋葬された場所でもあり、いわば墓地が慰霊のための祭祀場化して、神社形式に展開したこと。一方、桜山神社の場合、全国各地に散った長州藩士の霊魂を招魂するための施設として発展していることがわかった。
両者に関するより詳細な調査は、今回の課題範囲からは少し逸脱してしまうので、次回の課題に回さざるを得ないが、今年度調査した主たる調査地の佐渡護国神社の場合、護国「神社」としての基本形態は、桜山神社の系統を受容していると思われるが、神社境内内に、鎮霊殿と称して、遺骨の安置施設が併設されており、両者の系統を一概にどちらが初めかといった起源論的な既存研究は、受容する地方や民衆のレベルではあまり意味がないことだといえる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 岩本通弥編: "覚悟と生き方-民俗学の冒険(4)-"筑摩書房. 222 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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