本調査研究では、現代アフリカにおける民族紛争地域-特に、西アフリカのガーナ共和国-を主要な対象地域として、エスニシティと階層構造との関わりで、それらの軍隊と警察の編成原理がどのようになっているのかを資料収集を行なった。また、平成10年度文部省科学研究費補助金(国際学術研究)「アフリカにおける伝統王国の社会変化の比較研究」(研究代表者静岡大学人文学部教授)により、1998年8月から10月までの約2か月間、西アフリカ、ガーナ共和国において調査研究に従事した際に、インフォーマントを通して関係資料等を収集した。 なお、本調査研究の成果は、平成10年度国立民族学博物館共同研究プロジェクト「マンデからフルベへ-世界システムと西アフリカ史-」(研究代表者竹沢尚一郎九州大学文学部助教授)の研究会において、1999年3月20日に発表を予定している。また、「アサンテとエヴェの民族関係-独立後のガーナの国家政治を中心に-」(和田正平編『独立後のアフリカにおける国家政治と民族関係の総合的研究』明石書店、近刊)として、さらに『世界民族事典』(弘文堂、近刊)において、ガーナ共和国を中心とする民族集団の概要を約100項目にわたって執筆した。
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