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1998 年度 実績報告書

アフリカにおける開発援助計画に対する人類学的研究の役割

研究課題

研究課題/領域番号 10610302
研究機関京都大学

研究代表者

重田 眞義  京都大学, 大学院アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教授 (80215962)

研究分担者 太田 至  京都大学, 大学院アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教授 (60191938)
キーワード開発援助 / アフリカ / 農業・牧畜 / 野生動植物資源保護 / 再定住化計画 / アリ / トゥルカナ
研究概要

本研究では、(1)これまでアフリカで実施されてきた開発援助計画に対して、公刊資料や直接の聞き取りをもとに、人類学的研究が果たしてきた役割に関する広範なレビューと類型化を行った上でその貢献の度合いを評価すること、また、(2)アフリカにおける開発援助計画の4分野(農業・牧畜に対する開発援助計画、野生動植物資源の利用と地域住民の福祉に関する開発計画、移住再定住化計画、都市部低所得者居住地域の再開発計画)に注目し、それらの失敗と成功の事例を抽出し、人類学的研究成果の貢献を明らかにすること、(3)エチオピア西南部アリ地域及びケニア北部トゥルカナ地域における農牧民を対象とした開発援助計画の評価と内発的発展の事例を記載すること、(4)最終的には、アフリカにおける開発援助計画に対する人類学的研究成果の応用に関する資料の集成をおこない、アフリカにおける「開発」に取り組む人々が独自の視点を生かした成果を積み重ねるための一助となること、の4つを行う。平成10年度は研究対象とした開発援助計画の4分野のうち、農業と牧畜に対する開発援助計画をとりあげ、アフリカ全域を対象に人類学的研究の活用、人類学者の関与があった計画について広範な文献の収集と包括的レビューをおこなった。収集した文献の梗概を作成し書誌データとともにデータベースを構築した。得られた資料に基づいて、農業開発援助計画に対する人類学的研究の役割(重田担当)については、1998年11月にアジスアベバで開催されたワークショップにおいて、在来農業に対する開発援助の成功例と失敗例を紹介し、エチオピアにおける農業開発援助の今後の方向性について議論をおこなった。牧畜民に対する開発援助計画に対する人類学的研究の役割(太田担当)については、構築したデータベースをもとに失敗と成功の事例を抽出し、人類学的研究成果の貢献、あるいは成果を用いる余地がなかったのかを指標化して明らかにした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 重田眞義: "砂漠化分野の「研究の総合化・体型化」草案によせて-アフリカ地域研究と砂漠化研究の視点" 地球環境研究展望-砂漠化-. 49-52 (1998)

  • [文献書誌] Masayoshi SHIGETA: "The Role of NGOs for indigenous agricultural development in Ethiopia Proceedings of the Workshop on the enset-based agricultural system in Ethiopia" mimeo. 10-15 (1998)

  • [文献書誌] 太田 至: "「『われわれ』意識の乖離と重なり--ナミビアにおけるヒンバとヘレロの民族間関係」" 和田正平(編)『独立後のアフリカにおける国家政治と民族関係の総合的研究』. (1999)

  • [文献書誌] Masayoshi SHIGETA: "The Tree Againシt Hunger ; Enset-Based Agricultural Sysサems in Ethiopia" Americaメ Association for the Advancement of Science, 56 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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