今年度は、研究期間最終年であるめ、成果をまとめるために以下のような研究活動を行った。 1.山門領と公人に関する史料の現状記録調査と史料収集を行った。 ・上坂本 松嶋昌一家文書の現状記録調査を終了し、写真撮影を行った。 ・下阪本 永田一馬家文書の写真撮影を行った。 ・上坂本 岡本永夫家文書の現状記録を開始した。 ・叡山文庫所蔵史料の閲覧を行い、寺領村々から提出された願書留(「願口上留」)の委託撮影を行った。 2.上記の諸家文書の内、永田家と松嶋家の現状記録のデータベース化を行うためにパソコンを購入し、入力作業を行った。そして、史料一点ごとのデータベースを作成し、これを用いて仮目録を完成した。 3.永田家と松嶋家の仮目録に解題を付して研究成果報告書を作成した。 4.山門領における帯刀人=公人・坊人に関する研究成果の一部を、『兵農分離と地域社会』 第四章「『郷士』と帯刀改め」において公表した。 5.寺領の中核を占める門前町「上浜」(上坂本・下坂本)の社会構造と公人身分に関する分析を行っており、その成果の一部を研究成果報告書に掲載した。
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