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1998 年度 実績報告書

近代日本形成期における「東北論」の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10610321
研究機関上越教育大学

研究代表者

河西 英通  上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (40177712)

キーワード近代日本 / 東北論 / 東北 / 奥羽 / 東奥
研究概要

本年度は研究計画の初年度にあたり、(1)近代東北史関係文献を通した本研究テーマの概要整理、(2)東京都内研究機関における「東北論」関係文献の調査収集、(3)岩手県・・宮城県・福島県内における「東北論」関係文献の調査収集、をおこなった。
1点目については、民衆思想史研究や近年の国民国家形成論研究における「東北論」の位置付けを検討し、その成果として、「民衆思想史の意識論」(『歴史学研究』721号、1999年3月)、「朝鮮認識と東北意識」(1999年11月刊行予定)、「単一民族神話批判と『マルクス』」(未刊行)をまとめた。
2点目については、 『国立国会図書館蔵書目録・明治期』『明治新聞雑誌文庫所蔵雑誌目録』『明治新聞雑誌文庫所蔵図書・資料類目録』「日本近代文学館所蔵主要雑誌目録」などの検索を通じて、「東北」「奥羽」「東奥」などのキーワードを冠した単行本・雑誌のリストを作成した。
3点目については、岩手県立図書館、盛岡市中央公民館、宮城県図書館、福島県立図書館、福島県文花センター歴史資料館、福島大学附属図書館など3県6機関で関連文献の調査をおこない、文献リストの作成をすすめるとともに、学術的に貴重と思われる文献を複写収集した。
以上の研究より、つぎのようなあらたな知見を得た。第一に、戦後歴史学を領導したマルクス主義歴史学における「東北論」が、マルクス主義の古典の読み誤りを前提とした近年主義的認識であったこと。第二に、「東北論」が後進性・停滞性で固定的にイメージされてくるのは、明治後期、1900年代であること。
これらの知見については、1999年度刊行予定の『近代東北の思想』(仮社、中央公論新社)でも論ずることにしている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 河西英通: "民衆思想史の意識論" 歴史学研究. No.721. 23-30,62 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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