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1999 年度 実績報告書

東大寺成立過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10610325
研究機関京都大学

研究代表者

吉川 真司  京都大学, 総合博物館, 助教授 (00212308)

研究分担者 菱田 哲郎  京都府立大学, 文学部, 助教授 (20183577)
キーワード東大寺 / 金鐘寺 / 東大寺文書 / 古代山林寺院
研究概要

(1)東大寺丸山西遺跡の測量と地下探査
1999年7月・12月に丸山西遺跡の測量と地下探査を実施した。まず遺跡最高地点にある90m×50mの平坦地の全体測量を完了し、さらに丘陵斜面主要部の測量を実施した。また、平坦地の中央部・東部・南部について、レーダーを用いた地下探査を行なった。測量によって大縮尺の遺跡地図が作製できたので、昨年度に実施した採集遺物の調査とあわせて、将来の詳細な調査に向けての基礎データがほぼ整った。地下探査の結果は解析に若干の時間が必要であるが、現地での所見によれば、平坦地東部に南北方向にのびる建物遺構らしき反応を確認している。これまで採集した軒瓦によっても、平坦地に建物が存在したことは推測できたが、今回の地下探査によってほぼ確証を得るに至った。探査範囲全体のデータ解析によって、さらに推定遺構が数を増す可能性が大きい。
(2)中世〜近世東大寺文書の検討
京都大学文学部所蔵の影写本・写真を検索し、中世〜近世における東大寺の寺域・膝下所領・天地院・大伴寺などに関する史料を集成した。その結果はデータベースのかたちで整理した。従来このような史料集成は行なわれていなかったが、今回の作業により、個々の寺領・膝下所領・院坊の歴史的変遷を総覧することが容易になった。
(3)大伴寺跡・千手堂跡・天地院跡の踏査と採集遺物の検討
東大寺寺域内にかつてあった三つの山林寺院について、数回の踏査を行なった。ただし新たな遺物を採集することはできなかった。これまで大伴寺跡で良好な軒瓦を十点余り採集しているが、その実測と年代判定も今後の課題として残された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 吉川 真司: "東大寺の古層-東大寺丸山西遺跡考-"南都仏教. 78. 1-42 (2000)

  • [文献書誌] 菱田 哲郎: "東大寺丸山西遺跡出土の瓦について"南都仏教. 78. 43-53 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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