本年度は、上記の研究課題を達成するための資・史料の調査をおこなった。 (1) 法林寺所蔵田村郷由緒書(奈良県天理市田町) 奈良県天理市田町の法林寺に所蔵する田村郷由緒書ほかの史料を実見し撮影した。また中世の田町郷に関する現地調査をおこなった。調査の前後に天理市教育総合センター・川本則高氏、天理大学・幡鎌一弘氏、奈良大学兼法林寺住職・市川良哉氏らから、諸種の教示を受けた。 (2) 勝手神社文書(滋賀県蒲生郡竜王町岡屋)、苗村神社文書(同町綾戸)・左右神社文書(同町橋本) 勝手神社文書は、宮司・林正治氏、社守・徳谷安治氏、氏子総代・松浦嗣郎氏、同・辻沢治氏の承諾と立ち会いのもと、実見し写真撮影をした。また祭祀等に関する聞き取り調査をおこなった。苗村神社文書は現在、閲覧不可なので、町役場所有写真の複写をおこなった。左右神社文書は、橋本区長・田村豊明氏の同意を得て、滋賀県安土城郭研究所の文書写真を複製した。また同社の行事に関する聞き取り調査をおこなった。竜王町教育委員会・富田尚弘氏の全面的な協力を得た。 (3) 竹田神社の神能菅田(滋賀県蒲生郡蒲生町鋳物師) 蒲生町教育委員会町史編纂室の協力により、同室所蔵の文書写真を複写した。また竹田神社およびその周辺地域を実地調査した。 (4) 野口家文書(和歌山県)、渡辺家文書(成羽八幡神社旧記、岡山県)、岩家文書(成合村春日大明神神事例式写、大阪府)、小椋神社親村所蔵文書(滋賀県)、若宮八幡宮の若宮八幡縁由記附記(滋賀県)の調査を準備中である。
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