• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

抗日戦争時期における重慶国民政府、南京傀儡政権、華僑の三極構造の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10610353
研究機関大阪教育大学

研究代表者

菊池 一隆  大阪教育大学, 教育学部, 教授 (00153049)

キーワード僑務委員会 / 陳嘉庚 / 胡文虎 / 南僑総会 / 英領マレイ / シンガポール / 日貨ボイコット / 援英運動
研究概要

本年度は、抗日戦争時期の重慶国民政府の華僑行政の研究を深めると同時に、世界各地に散在する華僑の動向を本格的な解明に着手した。特に、英領マレイ、シンガポールを中心に南洋華僑の反日、親日動向を実証的解明に重点を置き、分析し、かつ欧米華僑の支援動向についても研究を前進させることにあった。
<本年度の研究実施状況>
(1)日本占領地の華僑政策と華僑の動向を明らかにする手がかりをつかむために、アジア経済研究所所蔵の『昭南日報』等を調査、収集した。これはすべて計画通り完了した。
(2)最も重要な骨幹となる英領マレイ、シンガポールの華僑の実態と特色を明確にするため、シンガポール大学歴史系教授呉振強氏の支援を受け、同大学や宗郷会館連合総会等を中心に『南洋商報』、『星洲日報』等を調査、収集した。また、アジア研究会理事潘明智氏(編著『華人社会与宗郷会館』がある)、欧清池氏(『連合早報』)等から関連史料の所蔵状況や研究現状について、示唆に富む意見を聞くことができた。
(3)『外事警察資料』等、華僑関係図書を購入し、日本華僑の戦時期の動向研究を補強した。また、長崎県立図書館で『長崎日々新聞』から戦時華僑関係記事を摘出した。これらを含む大量の史料は大学院生の援助を受け、ほぼ整理を終えた。
(4)本年度は、本研究の三本柱の一本である論文「重慶国民政府の華僑行政と華僑の動向-英領マレイ、シンガポールを中心に-」を完成させた。また、欧米華僑についても新たな史料を入手でき、研究を深めることができた。なお、既発表の「南京国民政府の華僑行政と僑務委員会」を充実させると共に、最後の柱である「南京傀儡政権と華僑」についても準備を開始している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 菊池一隆: "都市型特務「C・C」系の「反共抗日」路線について(上)"近きに在りて. 35. 3-22 (1999)

  • [文献書誌] 菊池一隆: "都市型特務「C・C」系の「反共抗日」路線について(下)"近きに在りて. 36. 27-47 (1999)

  • [文献書誌] 菊池一隆(訳): "ワタン・タング1950年代台湾白色テロの回憶」"近代中国研究彙報. 21. 49-83 (1999)

  • [文献書誌] 菊池一隆: "書評「今井駿著『中国革命と対日抗戦』」"日本史研究. 441. 75-82 (1999)

  • [文献書誌] 菊池一隆: "台湾における史料所蔵状況について"現代中国研究. 5. 94-102 (1999)

  • [文献書誌] 菊池一隆: "重慶国民政府の華僑行政と華僑の動向"大阪教育大学『歴史研究』. 37(初稿済). (2000)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi