• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

加茂岩倉遺跡・出土品を中心とした同笵銅鐸の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10610399
研究機関京都国立博物館

研究代表者

難波 洋三  京都国立博物館, 学芸課・考古室, 室長 (70189223)

キーワード弥生時代 / 銅鐸 / 同笵
研究概要

加茂岩倉銅鐸については、99年度の調査で新たに2組4個の同笵銅鐸を検出し、同笵銅鐸の数が15組26個となった。加茂岩倉銅鐸以外の同笵銅鐸については、奈良・上牧鐸、奈良・山町鐸、伝奈良出土・戸尾氏蔵鐸、福井・米ケ脇鐸、徳島・川島鐸、出土地不明・辰馬419鐸などの調査をおこない、計測・写真撮影・ビデオ撮影・拓本などによって資料化を計った。また、同笵品がまだ見つかっていない銅鐸についての調査・資料化もこれと並行しておこなったが、その過程で、出土地不明・出光美術館蔵鐸や出土地不明・服部氏蔵鐸、出土地不明・秦氏蔵鐸など、これまで学会に知られていなかった資料を発見したことは、特に重要な成果である。以上の調査の結果、現在、確認しえた同笵銅鐸の総数は29組80個となった。これらの同笵銅鐸についての当年度の分析成果の一端は、以下の通りである。外縁付鈕1式の同笵銅鐸について、舞型持の形と大きさを比較検討し、これが全体としては多様であるにもかかわらず、同じ組の同笵銅鐸では類似していることを確認した。このことから、同笵銅鐸の各組の製作年代幅が比較的短かったことが推定できた。また、従来、同笵銅鐸の製作については石製鋳型の使用との関係が強調されてきたが、扁平鈕式新段階初頭における石製鋳型から土製鋳型への移行に先立って、すでに扁平鈕式古段階で同笵銅鐸の製作数が急激に減少していることが明確になった。すなわち、同笵銅鐸の減少には、鋳型素材の変化とは別の要因が大きく働いていたことが判明した。

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi