新聞記事に基づく生活基本語彙の選定

1999 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 10610416
• 研究機関: 武庫川女子大学
• 研究代表者: 佐竹 秀雄 武庫川女子大学, 文学部, 教授 (90099911)
• 研究分担者: 内村 有里 武庫川女子大学, 文学部, 助手 ; 西崎 亨 武庫川女子大学, 文学部, 教授 (90172650)
• キーワード: 基本語彙 / 新聞記事 / 生活 / 家庭 / 語彙調査

研究概要

本研究は、一般人が日常生活を送るうえで必要な語彙(これを生活基本語彙と呼ぶ)を、新聞の生活・家庭面の記事を対象とした語彙調査の結果から分析、抽出しようとするものである。本年度は、最終年度であり、以下の1、2の作業を行って、3のような結果を得た。
1 新聞3紙における生活・家庭面の語彙調査の実施
平成9年1月〜12月発行されたの新聞3紙(朝日・毎日・読売新聞で、各紙とも大阪本杜発行)を利用し、朝刊の生活・家庭面からそれぞれ毎日5文ずつを無作為抽出し、語彙調査を行った。前年度に仮のデータができていたが、その修正、確認作業を終え、生活基本語彙の本格的な選定をした。
2 基本語彙の認定
国立国語研究所の新聞語彙調査や他の新聞社会面データの結果と、1のデータの結果との比較において、生活・家庭面に特徴的にみられる重要度の高い語彙を抽出し、生活・家庭面における基本語彙と認定した。
3 結果
生活・家庭面における基本語彙を分析することによって、健康、医療の重大な要素を占めていることが明らかになるとともに、女性を中心とする語彙構造が確認された。前者は健療、医療が社会的な関心事であることを示すものであり、後者は新聞紙面のありようと深くかかわっていると考えられる。