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1999 年度 実績報告書

日本説話文学データベース化のための基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10610425
研究機関大阪大学

研究代表者

荒木 浩  大阪大学, 文学研究科, 助教授 (60193075)

キーワード説話 / データベース / テキストデータ / 沙石集 / 説話文学 / 説話集 / 中世文学 / 日本
研究概要

本年度は、二年計画の二年目にあたり、前年度の継続と発展を基本とするが、研究環境に大きな変革が生じたため、若干の軌道修正を施して、研究を遂行した。それは、個人的環境と、公的環境の二点に渡る。個人的な変化とは、在外研究の短期に選ばれ、米コロンビア大学に客員研究員として滞在したことである。当地において、アカウントを得、当大学のLANを経験した事は、直接的にというわけではないが、本研究遂行上の重要な知見となった。しかし、より重要な点は、後者の公的研究環境の変化である。それは国文学研究資料館が、旧岩波日本古典文学大系のテキストデータの、期限付き試験版の公開に踏み切ったことである。同データ公開に伴い、当初予定していた、今昔物語集の本朝部全巻の入力、検討などは、基本的に、資料館データの入手と、検討、解析へと転ずることになった。結果、データの入力・入手の重要なソースとして、資料館のデータをダウンロードし、日本霊異記、今昔物語集、古今著聞集、沙石集など、基本的な説話文学関係データを解析する機会を得た。これが大きな研究計画の変更と進展である。同データの公開がなければ、データの分析は、数分の一に終わったかもしれないほど、日本文学研究において大きな状況変革である。さて、本研究の本来の計画の一部としては、各図書館に所蔵される原本書籍の調査、複写等の収集、を行ったが、本年は、特に沙石集の資料収集に重点をおき、現在知られている多くの写本類の複写を収集し、演習等を通じてその資料性の分析を行った。上記国文学研究資料館のデータを利用し、収集したデータを付き合わせることで、沙石集本文テキストデータの作成に着手した。現在、内閣文庫本と阿岸本という現在までに翻刻等がなされていない重要伝本のテキストデータ作成にいたっている。来年度初頭の、一応の完成を目指している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 荒木 浩: "<表題>から見えるもの-「鈴鹿本今昔物語集」から"佛教文学. 23号. 66-77 (2000)

  • [文献書誌] 荒木 浩: "口伝・聞書、言説の中の院政期-藤原忠実の「家」あるいは「父」をめぐって-"森話社 『院政期文化論集』. (校正準備中). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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