今年度は京都大学図書館、大阪府立図書館、東洋文庫、國會図書館、早稲田大学図書館、東京大学図書館を中心に調査を行った。一部につき28項目を調査するが、多觀點よりの知見が得られている。その一は刻手名であり、刻手名を有する書籍については、刻手名を手掛かりとして刊年、刊地をほぼ特定出来るため、その蒐集と整理に努めている。一昨年には17世紀以降の刻手名一覧を作成する。これによって朝鮮本の研究大いに進むと期待される。 又現在これ迄得られた科学研究費補助金によって研究した成果を単行本として14年度中に刊行豫定である。これは日本における本格的朝鮮出版文化史の最初の著作である。
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