• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

科学技術・環境と人権理論

研究課題

研究課題/領域番号 10620022
研究機関早稲田大学

研究代表者

戸波 江二  早稲田大学, 法学部, 教授 (00155540)

キーワード科学技術 / 高度医療技術 / 研究の自由 / 人間の尊厳 / 科学技術の法的統制 / ヒト・クローン / クローン研究 / 体外受精
研究概要

現代の科学技術の発展による環境・生命・健康への被害への重大な危機や、遺伝子治療・ヒトクローン研究などによる人間の生命倫理の問題について、人権理論の根本的な再検討を踏まえつつ、その規制の可能性を個人の尊厳の原理に照らして検討した。
平成11年度は、その成果として、「環境・科学技術・人間」をテーマとする日独共同研究(早稲田大学、1998.4)をまとめた『環境・科学技術・人間』を共編として刊行したほか、同書のなかで「科学技術の発展と人間の尊厳」として、自己の研究成果をまとめた。
そこでは、ヒトクローン研究に対する危惧のために世界的に規制が進むなかで、その規制の根拠として「人間の尊厳」を挙げることに問題があることを指摘し、他方で、ヒトクローン研究であっても純粋に科学的見地からなされる場合には、強い規制は不適当であることを説いた。
さらに、1999年9月に高麗大学(ソウル)で開催された「医療技術の発達と医療法学の対応」をテーマとする日韓法学会において、「高度医療技術と法」とするテーマで報告した。その後、2000年1月からアメリカで研究を行い、科学技術に対する規制のゆるやかなアメリカのなかでのヒトクローン研究規制の動向について、研究に従事している。
本年度は、本科研費にかかる研究を一層深め、主要な問題を検討した論文をまとめることができたが、さらにその派生物として、現在大きな政治的課題となっている司法改革・憲法裁判に関してもいくつかの論稿を執筆することができ、きわめて充実した研究の年となった。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 戸波江二: "「最高裁判所の憲法判例と違憲審査の活性化」"法曹時報. 51巻5号. 1-40 (1999)

  • [文献書誌] 戸波江二: "「1985〜1995年のドイツ憲法判例の特色‥人権」"栗城=戸波=石村編『ドイツの最新憲法判例』. (別掲). (1999)

  • [文献書誌] 戸波江二: "「新法施行後の旧鉱業法上の先買権の行使と所有権の保障」"栗城=戸波=石村編『ドイツの最新憲法判例』. (別掲). (1999)

  • [文献書誌] 戸波江二: "「科学技術の発展と人間の尊厳」"栗城=戸波=青柳編『環境・科学技術・人間』. 103-206 (1999)

  • [文献書誌] 戸波江二: "「学問の自由」"高橋和之=大石眞編『憲法の争点〔第3版〕』. 124-127 (1999)

  • [文献書誌] 戸波江二: "「被害者の人権・試論上」"法律時報. 71巻10号. 17-22 (1999)

  • [文献書誌] 栗城=戸波=石村編: "『ドイツの最新憲法判例』"信山社. (1999)

  • [文献書誌] 栗城=戸波=青柳編: "『環境・科学技術・人間』"信山社. 560 (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi