1. ヴェトナム共産党とその大衆組織である祖国戦線について、その組織と運営の実体を資料に基づき詳しく調査し、そのレビューを友人である何人かのヴェトナム人研究者に行った。 2. 92年憲法に基づく、選挙方法、国会の変化、地方・立法行政(人民評議会、人民委員会)の問題点について日本語、英語、ヴェトナム語、フランス語による研究書や雑誌論文を精査し、関係資料の購入やその体系的な分析を行った。 3. ヴェトナム人の政治観、歴史的な政策決定過程、合意形成過程を歴史的な文書の中で再検討した。 4. 近年、特にアメリカで数多くの本が出版されているヴェトナム戦争に関する最新資料を多数参照し、「ヴェトナム戦争が世界史においてもつ意味」を考察した。 5. ホーチミンの政治的役割について、特にヴェトナム語資料に基づいて分析した。 6. 1973〜1998年の25年間の日本のヴェトナムに対する外交政策及び、それに対するヴェトナムの対日政策の変遷を跡づけ、フランス語で発表した。 このように研究は着実に進展しており、平成11年度内に是非『現代政治 ヴェトナム』という単行本(研究書)を上梓したい。
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