研究課題/領域番号 |
10630029
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
木村 保茂 北海道大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (40003959)
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研究分担者 |
椎名 恒 北海道大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (50281762)
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キーワード | ポリテクカレッジ / ポリテクセンター / テクニシャン養成 / 在職者教育 / 地域との連携 / 教育訓練計画の立案 |
研究概要 |
1、本年度はポリテクカレッジ、同センターおよび韓国の労働技能大学校等の調査を実施した。 2、ポリテクカレッジには専門課程だけの短大学校と応用課程を併せ持つをもつ大学校がある。両大学・両課程ともテクニシャン養成を目的とするが、大学校の応用課程は企画開発力や生産管理能力をもつ、より高度なテクニシャンの養成である。 3、ポリテクカレッジは自社の教育訓練体制が不十分な中小企業にとって、テクニシャン養成・供給の重要な機関として位置づいている。同時に、地域の産業にとっても向上教育や再教育の場として、また技術開発・改良のパートナーとして、独特な地位を築きつつある。 4、ついでポリテクセンターは、在職者を対象とする短期課程(12時間以上、6カ月未満)の教育訓練が中心である。同センターは「高度」から「地域密着型」まで5段階のレベルがある。いずれも短期間の教育訓練であるが、向上教育の場として重要な位置を占めている。また、中小企業の教育訓練計画の共同作成者・立案者としても大きな貢献をしている。 5、かって、ポリテクセンターの教育訓練は、企業が行うOJTの補足手段として位置づいていた。しかし、今は違う。ポリテクセンターが行うセミナーは、企業の教育訓練システムに有機的に接合しながら、その基礎部分を担っている。企業との接続性という意味では、ポリテクカレッジよりも濃厚である。 6、韓国の労働技能大学校は、わが国のポリテクカレッジに相当する。同大学校の生徒は在学中に産業技士(多技能工)の資格を取得するが、彼らが将来、技能工かテクニシャンのどちらを指向するかは、社会に出てから取得する資格で決まる。前者が技能長の資格であり、後者が技士、技術士の資格である。
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