1.今年度の研究による成果 今年度には、これまでの研究の成果を元に、未実現利益を中心とした開発利益の公共還元という視点から、わが国の現代の土地保有税と土地増価税との比較検討を行った。 また、わが国の土地増価税の制定が目指された第一時世界大戦後の景気高揚期の都市財政需要を分析し、その制度化動向が必然的であった理由について、分析した。経済の基礎的なファンダメンタルズを越えた急激な成長とそれによってもたらされる地価高騰についての歴史認識を深めることによって、土地税制分析の新たな視覚を開拓した。 また、これまでのデーターの蓄積を元に、土地保有税についてのデーターを処理した。 2.今後の研究の展望について 以上のデータ研究の成果をもとに、税制の現代研究と歴史研究の比較研究の領域分野における制度、理論的な視点を確立したい。
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