理論的研究:組織の所有権(オーナーシップ)の違いがどのような経済パフォーマンスの違いを生み出すか、あるいは、各組織形態が同時に存在するのはなぜか、といった理論的な論点を整理した。残余請求権と効率化誘因、非対称情報の下での消費者選択、税制など差別的な制度の下での組織間競争などの理論を用いて、所有形態の異なる組織の間の競争について、モデル化を試みた。 実証研究の準備:日本の基礎統計の一つである事業所統計を用いて、主要な社会サービス市場において、公的企業、民間営利企業、民間非営利組織(NPO)がどのような役割を果たしているか、組織数や雇用者数のシェアを算出し、その時系列的変動を調べた。また、そのデータベース化に着手した。
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