• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

統合ヨーロッパの地域政策とライン河流域エウレギオ

研究課題

研究課題/領域番号 10630073
研究機関京都大学

研究代表者

渡邊 尚  京都大学, 大学院経済学研究科, 教授 (90001792)

キーワード構造基金 / 国境地域間の相互協力 / 補完性原則 / Interreg I,II / ヨーロッパ国境地域連盟 / エウレギオ(Euregio) / ライン河流域 / 原経済圏
研究概要

第一年度の作業は、まず欧州連合の地域政策の制度的基盤を確認するため、欧州委員会の地域政策に関連する諸法令の収集、諸組織の把握を行うことから始めた。同時に、駐日欧州委員会代表部広報部などで、構造基金、とくに1990年より実施されている域内・外部国境地域の不利な条件を補うための国境地域間の相互協力を(cross-border co-operarion)補完性原則(principle of subsidiarity)に基づいて支援するプログラム、Interreg I,IIについて資料収集をし、「上からの」国境地域政策の実施状況の調査を開始した。他方で、エウレギオの最近の概観を把握するため,まず「ヨーロッパ国境地域連盟」(AEBR)事務局の置かれているグローナオのエウレギオ(EUREGIO)と連絡を取り、ライン河流域およびドイツ・ネーデルラント国境のエウレギオの最新の一覧情報を入手した。それに基づいて各エウレギオに資料請求を行った。回答は断続的に届き、未着のものもあるが、既に入手しえた新資料とInterreg資料とを照合しつつ、各エウレギオが自発的に策定したプログラムについて点検を施す作業を進めている。
点検作業の基準は、原経済圏と(proto-economic area)とエウレギオとの関係である。エウレギオが経済地域としてどれほど経済合理的な地域形成を果たし、地域的安定性を具えうるかは、原経済圏とどれほど空間的整合性を持ちうるかにかかっていると考えられるからである。逆に、エウレギの形をとる国境地域形成の動態を多くの事例に基づいて比較検討することにより、原経済圏の外延の確定を一層実証的に果たしうることを期している。これは次年度以降の課題である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 渡辺 尚: "「海のヨーロッパ,陸のヨーロッパ」『海洋資本主義の形成』川勝平太・浜下武志編" 東洋経済新報社, 240 (1999)

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi