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1998 年度 実績報告書

比較取引制度分析

研究課題

研究課題/領域番号 10630100
研究機関神戸大学

研究代表者

小島 健司  神戸大学, 経済経営研究所, 助教授 (50121455)

研究分担者 高嶋 克義  神戸大学, 経営学部, 教授 (30197090)
末廣 英生  神戸大学, 経営学部, 助教授 (30162837)
キーワード取引制度 / 取引慣行 / 取引関係 / 比較制度分析 / ゲーム理論 / 情報経済学 / 流通 / 取引コスト
研究概要

比較取引制度分析に関する研究は以下のように行った。
比較取引制度分析パラダイムは、特定環境のもとでの経済主体の取引行為より作り出される取引制度を分析対象とし、その存在と生成の識別にもとづいて、取引制度理論を構築することが研究目的である。分析対象は、特定取引環境のもとでの経済主体の取引行為・取引媒介・取引関係・取引制度である。
分析課題は特定経済システムにおける肴意な取引制度を識別すること。次にその存在・存続の理論的根拠を示すことである。分析は所与の外生条件下での取引主体の合理的行動の斉合的状態として、取引制度が識別できるか。すなわち均衡として識別・説明できるのかが分析の焦点となる。取引を円滑に行い、取引に伴う費用を節約するためには、取引関係構築の仕組みが必要である。さらに、取引契約履行のための誘因や制裁を伴った自律的取引関係を確立する機構が必要である。双務的取引関係から多角的関係への展開には自律的取引関係のネットワーク外部性によって補完性が働き、取引制度として定着すると考えられる。そのような取引制度の確立には、調整を必要をする。取引主体間での自発的調整および第三者による調整がある。取引主体間の自発的調整には他方の主体の行動に関する信念にもとづいた行動の選択が必要になる。重要な働きをする信念形成には、制度環境と構成する社会・政治・文化要因が作用すると考えられる。さらに取引関係の形成に伴う取引行為の蓄積過程での行為の記録も重要な影響を与えると考えられる。したがって、取引制度の存在や生成の説明には、取引関係構築の仕組みを解明することが必要になる。さらに取引関係間の相互補完性の重要性から、補完関係を作り出す仕組みの解明が次に必要になる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 小島健司: "市場における評判形成" 国民経済雑誌. 178巻6号. 63-70 (1998)

  • [文献書誌] 小島健司: "Relational Governance in Japanese Vertical Relationships" Kobe Economic and Business Review. vol.43. 25-63 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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