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1999 年度 実績報告書

日本型流通システムにおける信頼メカニズムの問題性に関する理論的・実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10630101
研究機関流通科学大学

研究代表者

崔 相鐵  流通科学大学, 商学部, 助教授 (10281172)

キーワード流通系列化政策 / 新たなチャネル関係 / 複合チャネル / 松下電器のチャネル政策 / ワールドのチャネル政策 / チャネル・パワー論 / チャネル信頼論 / 流通における信頼メカニズム
研究概要

(1)本研究の狙い 本研究の狙いは、寡占企業の流通系列化政策を歴史的に再眺望することによって、流通系列化が絶えざる外部からの「挑戦」への適応として自らの活動空間、すなわち本研究での用語としてのインタフェイス・マネジメント空間を弾力的に拡大・縮小しながら「応戦」していくダイナミクスを分析することにある。このダイナミクス・モデルを明らかにすることによって、チャネル研究に対して新たな知見を与えることができた。
(2)実証的研究 本研究では、松下電気産業株式会社と株式会社ワールドのケースを取り上げた。流通系列化を通じて成長を遂げてきた両社が、この変革期への対応として、流通系列化を自ら否定することによって活路を切り開こうとしているという一般的な見方の妥当性を確認することによって、改めて寡占企業の流通系列化政策の是非を問いなおすことができた。
(3)理論的インプリケーション 両社の流通系列化のダイナミクスは、チャネルの姿が、共存共栄精神と流通支配意図が複雑に交じり合うものだったことを示していた。そのために、チャネル管理手段としての信頼とパワーは巧みに共用されており、かつパワーと信頼の間にも綿密な相互作用が働いている。両社の流通系列化には、行きすぎた「パワーの問題点」を信頼が補完し、一方で馴れ合いに墜ちた「信頼の問題性」をパワーが牽制するという、優れたインタフェイス・マネジメント・メカニズムが備わっていた。チャネル研究は、このようなパワーと信頼のダイナミックな相互関係には、ほとんど注目しなかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 崔 相鐵: "流通大再編時代におけるチャネル協調のあり方"流通科学大学編『片岡一郎先生学長退任記念論集』. 85-104 (1999)

  • [文献書誌] 崔 相鐵: "寡占企業のチャネル政策の戦略的調整"流通科学大学ワーキングペーパー. 第42号. 1-37 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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