研究課題/領域番号 |
10630107
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
馬場 靖憲 東京大学, 人工物工学研究センター, 教授 (80238229)
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研究分担者 |
桐山 孝司 東京大学, 人工物工学研究センター, 助教授 (10234402)
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キーワード | 知識ベース / デザイン環境 / デジタルコンテンツ / 製品開発 / コンピュータ支援 / ケームソフト / アブダクション / クラスター |
研究概要 |
・発表された業績としては、馬場は日本企業の知識ベース製品開発に対する取り組みの現状を航空機体メーカー3社によるボーイング777開発とさまざまな企業によるTVゲームソフト開発に焦点を当てて分析し、その結果を著書テジタル価値創造の内容に反映させた。同じく理論化にとり組む桐山はイノベーションに対する「自己観察プロジェクト」を題材として研究論文を発表している。 ・コンピュータ支援による知識ベース利用から得られる利益を明らかにした現在、当プロジェクトは知識ベースアプローチの限界と、それを克服する方策について研究を進めている。具体的にはTVゲームソフト開発会社298社に関して規模、社歴(出自)、製品展開、立地などを対象としたデータベースを作成し、実証分析と補完しながら論文を作成中である。現在までに得られた知見としては、ゲームソフトは高度のコンピュータ支援によってある程度だれにでもその開発が可能になった反面、それを価値のある(売れる)ソフトにするためには、さまざまな関係者の製品に対する反応をリアルタイムで取り込む必要が増加していること。そして、その条件を満たすためにゲームソフト会社は特定の地域に立地することを選択し、その結果、東京に米国のシリコンバレーに比較できるゲームソフトを中心とする複数の「マルチメディア・クラスター」が形成されているという事実の発見である。
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