平成10年度においては戦後昭和20〜30年代(1950年代〜60年代)における日本の流通ならびにマーケティングの実状ならびに新しいマーケティングの概念と手法の導入、展開のプロセスを詳細に検討し、必要資料を蓄積することとした。この目的のために、(1)必要なアプローチの検討と、全体のアウトラインの確定、(2)必要な一時的諸データと統計の収集および整理、そして(3)この時代に流通およびマーケティングを担当した人々のヒアリングによる実状の把握を試みた。(1)については最初の研究会のほか、二度にわたる合宿方式の集中的な討議を行った。(2)については、研究者林周二が、多年にわたって収集した雑誌や統計を主体として各自のアプローチできるデータの収集につとめ、これらを体系的に整理することとした。(2)については、小売業・スーパー(田島)、化織(松永)、化学・アルミ(北野、山本)、電機(北沢、池)などについて、当時の実状についてヒアリングを行い、現在その整理(テープおこしを含む)を行っている。(研究会、ヒアリングについては別紙)。
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