研究概要 |
本年度は,2度の海外での研究のレビュー,九州地区での実態調査を実施した。 本研究において明確にした論点は,以下の通りである。 1.ジャパン・アズ・No.1とされた1980年代から不況の1990年代に移行した際の客観的経済基盤の明確化。ポスト冷戦期の世界経済の構造的把握,アメリカ経済の再生メカニズム,日本のバブル経済の崩壊過程等を明確にしてきた。 2.日本情報技術企業の国際分業の高度化とアジアとの関連の強化についての分析。 日本情報技術企業が輸出入のみでなく海外生産を拡大している実態を明確にし,特にアジアが日系企業の生産基地化していることを明らかにしてきた。 3.国際競争激化についての検討。 日系企業は,一方で,国際的戦略提携を進めながらも,他方で欧米の企業と,また,アジアの企業との間で国際標準等をめぐる競争を一層深刻なものとしている。日系企業の置かれている厳しい国際的競争環境を明確にしてきた。 日系企業は,一方で,国際的戦略提携を進めながらも,他方で欧米の企業と,また,アジアの企業との間で国際標準等をめぐる競争を一層深刻なものとしている。日系企業の置かれている厳しい国際的競争環境を明確にしてきた。 業績悪化に直面している日本情報技術企業は,拓本的なリストラクチャリングを追求している。日本情報技術企業が追求している別会社化,人量削減,さらには産業再編成に至るようなリストラクチャリングの実態を明確にしてきた。 5.創造的研究開発とアジア市場の安定化が重要であることを指摘今後独創的な製品開発と安定したアジア市場を造ることが課題となることを確認している。
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