研究課題/領域番号 |
10640007
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
清田 正夫 東京医科歯科大学, 教養部, 教授 (50214911)
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研究分担者 |
和田 倶幸 東京農工大学, 工学部, 教授 (30134795)
野村 和正 東京医科歯科大学, 教養部, 教授 (40111645)
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キーワード | アソシエーションスキーム / 有限群 / カルタン行列 / シャープ指標 |
研究概要 |
1.カルタン行列が正確に求められている、有限群の無限系列は現在のところ非常に少数である。今回、和田はある種のp-可解群の無限系列についてそのカルタン行列を完全に決定した。この結果や他の実例から、p-可解群についてカルタン行列の最大固有値とブロックに属す既約指標の個数の間の不等式が予想され、現在研究中である。ブロックの不足群が(巡回群であるとが、正規部分群である等の)特別な条件を満たすときには、この予想は肯定的であることが証明された。また、この予想が成立すれば、有名なBrauer予想(ブロックに属す既約指標の個致と不足群の位数の間の不等式)がp-可解群について成立することも分かっている。清田はこの予想に関する研究の過程で、グッドな有限群という新しい概念を見出した。グッドな有限群のカルタン行列を少し変形すると、固有値と単因子が一致する行列が得られる。このことから、グッドな有限群のカルタン行列は非常に制限されたものであることが分かる。現在、グッドな有限群の群構造を研究中である。グッドな有限群はp-可解群になると予想している。また、有限群の加群についても、グッドな加群を定義することが可能である。これらの結果は、清田により有限群のコホモロジー論研究集会(京都大学数理解析研究所、1999年8月)および熊本大学数学セミナー(2000年1月)で口頭発表された。 2.清田は鈴木寛との共同研究により、有限群から作られる群アソシエーションスキームがQ-多項式的である時、その有限群をすべて決定することができた。これらの有限群はすべて自然なシャープ指標を持っていることに着目して、現在、シャープ指標を持つ有限群の群アソシエーションスキームの性質を研究中である。
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