研究課題/領域番号 |
10640028
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
古澤 昌秋 広島大学, 理学部, 助教授 (50294525)
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研究分担者 |
都築 暢夫 広島大学, 理学部, 助手 (10253048)
木村 俊一 広島大学, 理学部, 講師 (10284150)
松本 圭司 広島大学, 理学部, 助教授 (30229546)
谷崎 俊之 広島大学, 理学部, 教授 (70142916)
隅広 秀康 広島大学, 理学部, 教授 (60068129)
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キーワード | ジーゲル保型形式 / 保型エル函数 / エル函数の特殊値 / ドリーニュ予想 / 相対跡公式 / 跡公式 |
研究概要 |
次数2のジーゲル尖点へッケ固有形式に付随した、スピノル・エル函数と呼ばれる、次数4のオイラー積で与えられるエル函数の特殊値についての研究を行った。より具体的には、スピノル・エル函数の二次指標によるひねりエル函数の函数等式の中心での値が、その二次指標に対応する二次体のイデアル類群の、各元に対応する二元二次形式でのフーリエ係数を足したものの二乗に比例するというベッヘラーの予想の証明へ向けてのジョンズ・ホプキンズ大学シャライカ教授との共同プロジェクトを推進した。我々のアプローチは、相対跡公式を用いるというもので、我々はへッケ環の単位元に関する基本補題の証明を完成した。この要旨は、つい最近、フランス学士院紀要に出版された。また、平成10年12月にドイツ・オーベルボルバッハで行われた、保型形式国際研究集会で、この結果についての研究発表を行った。 我々は、次の段階である、へッケ環の一般の元についての基本補題の証明についての研究もほぼ終了した。 また、我々は二次指標よりさらに一般に、二次体のへッケ指標についてベッヘラー予想が成り立つことを確信し、それを証明すべきもうひとつの相対跡公式が成立すると信じるに至った。これについてのへッケ環の単位元に関する基本補題を本質的な両側剰余類の大部分について証明した。
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