研究概要 |
Hartogs-Stawskiの定理(Hartogsの定理のnon-archimedean version)に正しい証明を与えることを主要な目的とした。第一段階として、Stawskiの線形外測度論を整理する仕事は、Alain Escassutの助言により、すっきりしたものになった。また基礎体Kがp-進複素数体Cpの完備・非局所コンパクトな部分体であるとき、解析領域を狭めればHartogs-Stawskiの定理が成り立つことも証明できた。実際値群が密な場合は、複素数体上のHartogsの定理とまったく同じ結果が成り立つ。また値群が疎な場合は、Stawskiの結果を修正した次の結果が成り立つ。 f(x)=f(x_1,x_2,...,x_n)が領域 |x_1|【less than or equal】R_1, |x_2|【less than or equal】R_2,...,|x_n|【less than or equal】R_n において各変数に関して解析的だとすると、f(x)は領域 |x_1|【less than or equal】R_1, |x_2|【less than or equal】qR_2, ...,|x_n|【less than or equal】qR_n で解析的である。但しq=|π|<1(πはKの素元)とする。 またKをC_pの部分体に限らず一般の完備・非局所コンパクトな非アルキメデス的付置体としたときにも同じ結果が成り立つことがわかった。Kが局所コンパクトな場合Stawskiの定理は成り立たないことや解析領域の限界などもわかった(但し境界上で常に解析性が成り立つかどうかは不明)。 解析関数の代わりにanalytic elementを考察対称とした場合についてはStawskiの証明(1983)に間違いがいくつかあることがわかり、どの程度まで修正できるか現在考察中である。 s
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