研究概要 |
研究計画調書に記載した通り,本研究プロジェクトは2ヵ年を費やすことを予定しており,この研究実績報告書を書いている3月初旬においては漸くその半分の期間を過ごしたにすぎない.従って,科学研究費補助金を申請した研究課題「代数曲線の存在様式とその符号理論への応用」の下で,この研究組織が走らせているいくつかの個別的研究課題の中で,あるものは明確な形となっているが,そうでないものも多い.すでに発表形態が整ったか,あるいは整いつつあるという課題は(1)特異点を持つ超楕円曲線の特異因子とWeierstrase点,(2)平面曲線等の一般ではない曲線の特異因子の分布および(3)有限体上の代数曲線の2点符号であり,(1)についてはSingular hyperelliptic curvesというタイトルで印刷中であり,(2)については本研究の分担者である大渕朗と共同でA variant of a base-point-freepencil trick and linear systems on a plane curveというタイトの論文を投稿中である.また(3)については,Seon Jeong Kimと論文を共同執筆中である. 最後に,本研究の分担者加藤崇雄と共に99年1月に山口大学において,代数曲線論国際研究集会を主催したおり,本補助金により,M.Coppens(U.Leuven)とSeonja Kim(Chungwoon U.)を招き研究評価を受けたことが有意義だったことを附言しておきたい.
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