研究分担者 |
藤平 秀行 宇都宮大学, 教育学部, 助教授 (70114171)
木村 寛 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (70017953)
白相 岳男 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (50007960)
木村 茂 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (70007962)
落合 昭二 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (30031545)
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研究概要 |
本研究の目的は,3次元単位球面S^3内の平坦トーラスに関する研究を発展させ,部分多様体論と他の分野との新たな関連を発見することである.本年度は,S^3内の平坦トーラスの直径および等長的変形に関する問題を重点的に研究した.等長的変形に関する問題については,満足すべき成果が得られたが,直径に関する予想「S^3内の平坦トーラスの外部直径は常にπに等しい」は未解決のまま残された.来年度は,この予想に加えて,すでに得られている結果の高次元化に関する問題を重点的に研究する予定である. 以下,得られた成果の概要を述べる.論文[1]では,「S^3内に等長的にimmerseされた平坦トーラスのうち平均曲率が一定でないものは,すべて等長的変形が可能である」ことを証明した. 一方,S^3に等長的にimmerseされた平坦トーラスのうち平均曲率が一定なものは,S^3のCliffordトーラスの被覆面であるが,被覆の仕方により等長的変形が可能な場合とそうでない場合がある.論文[2]では,等長的変形が可能な場合に対応する被覆をすべて決定した.以上が本年度の主要な研究成果である.これらを総合すれば,S^3内に等長的にimmerseされた平坦トーラスのうち等長的変形が可能なものが完全に決定されたことが分かる. 論文 1.Y.Kitagawa,Isometric deformations of flat tori in S^3 with nonconstant mean curvature(投稿中) 2.Y.Kitagawa,Deformable flat tori in S^3 with constant mean curvature(投稿準備中) 口頭発表 1.北川義久,S^3内の平坦トーラスの等長的変形,日本数学会秋期総合分科会,大阪大学(豊中市),1998年10月 2.北川義久,S^3内の平坦トーラスの等長的変形,ワークショップ部分多様体論,湯沢グランドホテル(越後湯沢町),1998年11月
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